
「風しん」という病気は、大人にとっては軽い症状で済むことが多い一方、妊娠中の女性がかかると、赤ちゃんに大きな影響を与えてしまうことがあります。この記事では、風しんとは何か、胎児への影響、そして事前にできる対策について、わかりやすくお伝えします。
風しんってどんな病気?
風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる感染症です。
咳やくしゃみなどによる飛沫感染で広がり、1人の感染者から周囲に広くうつる可能性があります。主な症状は以下の通りです。
- 発熱
- 赤い発疹
- 首の後ろや耳の後ろのリンパ節の腫れ
多くの場合、症状は軽く、数日で自然に治まります。
そのため、子どもや若い人が感染しても「ただの風邪」と思われてしまうこともあります。
しかし、妊娠中の女性が感染した場合、話は別です。お腹の赤ちゃんに重大な影響を及ぼすことがあるため、特に注意が必要です。
妊婦さんが感染するとどうなる? 胎児への影響
風しんは、妊婦さん自身の体には軽い症状で済むことが多いです。
一方で、お腹の赤ちゃんには一生に関わるような影響を及ぼす可能性があります。
特に注意したいのは妊娠初期の感染で、以下のように胎児が「先天性風しん症候群(CRS)」という障害を持って生まれるリスクが高くなります。
妊娠月 | CRS発生頻度 |
---|---|
1ヶ月 | 50%以上 |
2ヶ月 | 35% |
3ヶ月 | 18% |
4ヶ月 | 8% |
先天性風しん症候群(CRS)とは
CRSとは風疹ウイルスが胎児に感染して、先天的に引き起こされる障がいのです。
CRSには以下のような特徴的な症状があります。
- 聴力障碍
- 心疾患
- 白内障などの視力障害
- 発達の遅れや精神的な障害
- 低体重や肝機能の異常 など
これらの障害は1つだけの場合もあれば、複数同時に現れることもあります。
治療はできるの?
残念ながら、胎内感染によって生じた障害(CRS)を治療で元に戻すことはできません。
出生後に行われるのは、現れた症状に対する個別の対応や医療的ケアとなります。たとえば、難聴が現れたら補聴器を作ったり、心臓に問題があるときは手術を行います。
だからこそ、最も大切なのは 「感染しないようにする=予防」 という考え方です。
妊娠前に抗体検査を行い、必要な場合はワクチン接種を受けておくことが、赤ちゃんを守る最善の方法です。
風しん対策のポイント

風しんには特効薬がありませんが、ワクチン接種によって予防できます。
特に妊婦さんが感染すると胎児への影響が大きいため、妊娠を希望する方は妊活を始める前に「抗体検査」と「予防接種」の2つを必ずチェックしておきましょう。
抗体検査を受ける
まずはご自身や同居するご家族・パートナーに風しんに対する免疫(抗体)があるかを血液検査で確認しましょう。
風疹は咳やくしゃみでも感染することがあるため、妊娠を希望する女性だけでなく、周囲の方も風疹にかからないよう気をつける必要があります。
特に、過去に風しんにかかったことがない方、ワクチン接種歴が不明な方は、抗体が不十分な可能性もあり、注意が必要です。
自治体によっては、妊娠を希望する女性やそのパートナーに無料で抗体検査を提供しています。たとえば大阪市の場合は以下に該当する方は無料で抗体検査を受けられます。
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望する女性の配偶者
- 妊婦の配偶者
- 妊娠を希望する女性の同居者
- 妊婦の同居者
当院でも無料抗体検査を実施しております。大阪市生野区・東大阪エリアの方はSレディースクリニックにお問い合わせください。
妊活前にワクチンを接種する
抗体がない、または十分でないと診断された場合は、MRワクチン(麻しん・風しん混合)などの予防接種を受けてくださいね。
ワクチンは生ワクチンのため、接種後2か月間は妊娠を避ける必要があります。妊活のタイミングに合わせて、早めに接種を済ませましょう。
風しんと妊娠に関するよくある質問
ここでは、風しんと妊娠に関するよくある質問に回答します。
風しんワクチンは妊娠中に打てますか?
風しんワクチンは妊娠中には接種できません。風疹ワクチンは生ワクチンであり、胎児に影響を与える可能性があるためです。妊娠を希望する場合は、事前に抗体検査を受け、必要に応じて接種しましょう。
妊婦さんが風しんにかかったらどうする?
もし妊娠中に「風しんにかかったかもしれない」と思ったら、まずは一人で悩まずかかりつけの産婦人科に相談してください。必要に応じて検査を行い、赤ちゃんの状態を丁寧に確認してくれます。初期の感染は心配も大きいですが、医師と一緒にできることを考えていきましょう。
無料の抗体検査で赤ちゃんを守りましょう

風しんは、妊娠中の感染によって赤ちゃんに障害が残る可能性のある病気です。治療方法はないため、事前の予防が欠かせません。
まずは抗体があるかを知り、必要であれば妊娠前に予防接種を受けることが大切です。本人だけでなく、パートナーや家族も含めて対策することで、感染のリスクを減らせます。風しんから赤ちゃんを守るために、まずは抗体検査から始めましょう。
Sレディースクリニックは大阪市生野区にある女性医師が担当する産婦人科・美容皮膚科です。
無料で風しんの抗体検査を実施しております。大阪市生野区・東大阪エリアの方はお気軽にご来院ください。