妊婦健診

妊娠したら妊婦健診に通うのが一般的です。ですが、妊婦健診とはそもそもどういったものなのか、どういうことをするのかわからずに通うのは不安でしょう。ここでは、妊婦健診や妊娠に関するよくある質問にお答えします。

妊婦健診の基本知識

妊娠は病気じゃないのに、なんで妊婦健診が必要なん?

宮本聖愛 医師

妊婦健診は妊婦さんと赤ちゃんの健康状態を確認するために必要です。


妊娠をしてから無事に出産するまでの期間、日常生活や栄養、運動などさまざまな面で気を配る必要があります。妊婦健診では病気の有無や状態を確認するのはもちろん、生活における心配事について相談したり医師から伝えたりする貴重な機会です。

小路東宮本診療所は大阪市生野区で女性医師が担当するクリニックです。生野区や東大阪市で妊婦健診を検討されている方は気軽にご相談ください。

妊婦健診に行かなくても出産できるん?
行かなかったらどうなるか気になるんやけど。

宮本聖愛 医師

妊婦健診を受けず、陣痛が始まってから病院へ運ばれる方もなかにはいらっしゃいます。

妊婦健診に行かなくても出産自体は可能ですが、非常に危険です。

妊婦健診を受けている方と比べ、同産期死亡率が約6倍も高くなります。なぜなら病院側はこれまでの妊娠経過がわからず、病気や赤ちゃんの成長具合など注意すべきことがなにもわからない状態だからです。

また、妊婦健診を受けていない妊婦さんを受け入れている病院は限られているため、安全に出産ができないかもしれません。また、妊婦検診は各時期で異常の確認や、見逃しリスクの解消のためにも重要です。

このように、妊婦健診に行かないことは大きなリスクとなりますので、必ず妊婦健診は受けましょう。

妊婦健診の通い方・選び方

妊婦健診と出産は違う病院選んでもいいんかな?
妊婦健診で通う病院の選び方のポイント教えてほしい。

宮本聖愛 医師

妊婦健診を受ける医療機関と、出産する医療機関を分けることは可能です。

小路東宮本診療所も同様ですが、妊婦健診を実施しているクリニックのなかには分娩は請け負っていないところもあります。

その場合は出産予定の施設に分娩予約が必要かお問い合わせいただいていると心配ないですし、30~34週目以降に分娩予定の医療機関に移れば問題ありません。

妊婦健診は妊娠から出産まで定期的に通う必要があるため、自宅から通いやすいクリニックを選ぶとよいでしょう。

妊婦健診って健康保険使えるん?

宮本聖愛 医師

妊娠は病気でないため、基本的には妊婦健診に健康保険は適用されません。

超音波検査や尿検査など、健診にかかわる全てが全額自費となります。なかには費用の助成を行っている自治体もありますので、調べてみてください。

なお、医療措置が必要であると医師に判断された場合は健康保険が適用されます。例えばつわりの治療や投薬、切迫早産や前置胎盤の検査が必要な場合、保険適用の対象です。

「これって保険適用されるかな?」と心配なことがありましたら担当の医師に相談してみてくださいね。

妊婦健診のタイミングと頻度

妊婦健診はいつから始めたらいいんやろ?
あと、どれくらいの間隔で受けたらいい?

宮本聖愛 医師

妊婦健診は妊娠が判明してから通い始めます。厚生労働省によると妊娠初期から出産までに14回程度が望ましいとされています。具体的な頻度の例は以下の通りです。

【妊娠検査薬で妊娠が発覚し予定日が決定するまで】

  • 妊娠9週~11週:1~2週間に1回の頻度で3回

【妊娠初期から出産まで】

  • 妊娠12週~23週:4週間に1回の頻度で4回
  • 妊娠24週~35週:2週間に1回の頻度で6回
  • 妊娠36週~出産:1週間に1回の頻度で4回

なお、実際に通う頻度は妊婦さんや赤ちゃんの状態によって変わりますので、主治医の意見に従いましょう。

妊娠がわかったら、いつ病院行ったらいい?

宮本聖愛 医師

検査キットで妊娠が判明したら、もしくは生理が予定より1週間以上遅れている場合はすぐに受診してください。

妊婦健診で行う検査

妊婦健診ではどんな検査するん?

宮本聖愛 医師

妊婦健診で行う検査は毎回行う「基本検査」と「必要に応じて行う検査」の2つに分かれます。

【基本検査】

  • 子宮底長
  • 腹囲
  • 血圧
  • 浮腫
  • 尿検査
  • 体重

基本検査では、妊婦さんと赤ちゃんの健康・発育状態を確認します。

【必要に応じて行う検査】

  • 血液検査
  • 超音波検査
  • 子宮がん健診
  • 性器クラミジア検査
  • B群溶血性レンサ球菌検査

注意しなければならない以上や病気はないかを確認するために、必要に応じて追加で検査を行います。

妊婦健診のエコー検査ではなにがわかるん?

宮本聖愛 医師

定期的に超音波検査を実施することで、赤ちゃんの成長が正常かどうかを確認でき、妊娠の経過がわかります。

赤ちゃんの大きさや心拍、双子や逆子など、妊娠と出産に影響することがないかを調べます。

妊婦健診の結果が悪かったら、どうしたらいいん?

宮本聖愛 医師

妊娠健診を受けていると、まれに赤ちゃんの成長に問題がみられたり疾患が見つかったりすることがあります。

所見は一過性の可能性もありますので、過度に心配しすぎる必要はありません。医師の指示に従い、まずは精密検査を受けましょう。

なお、妊婦健診を受けている検査や治療に必要な設備が体制がないときは転院が必要となりますが、クリニックから病院を紹介いたしますのでご安心ください。

妊娠中の過ごし方

妊娠中に気をつけないといけないことを教えてほしいんやけど。

宮本聖愛 医師

妊娠中には身体を第一にすることが大切です。特に以下の点に気を付けて生活してくださいね。

  • たばこや飲酒は止める
  • コーヒーなどカフェインの多い飲料は控える
  • 貧血予防に鉄分を摂取する
  • 刺身など生ものは避ける
  • 薬は医師に確認してから飲む
  • 中腰など腹部を圧迫する動作を避ける

また、妊婦健診の受診間隔を守ることも大切です。

毎回受けないリスクが生じる恐れがあるため、注意しましょう。そのほかにも注意すべき事項がありますので、妊娠したら医療機関を受診し、医師に確認するのが確実です。

妊娠中に必要な栄養素って?

宮本聖愛 医師

妊娠中に積極的に摂りたい栄養素には「葉酸」「鉄」「カルシウム」があります。

葉酸は細胞の分裂や成熟を促進する、赤ちゃんの成長に必要不可欠な栄養素です。ブロッコリーやイチゴなどに多く含まれます。

鉄は貧血予防に欠かせません。肉や魚、納豆などを食べると摂取できます。カルシウムは日本人が不足しがちな栄養素です。赤ちゃんの成長にも必要ですので、牛乳や豆腐などを意識的に食べましょう。

もちろん、タンパク質やビタミンなどそのほかの栄養素も必要なため、バランスよく摂取できるよう心がけましょう。

妊娠中の体重管理ってどうしたらいいん?赤ちゃんがいる分、太るのは当たり前なんかな?

宮本聖愛 医師

妊娠中はお腹に赤ちゃんがいるため、体重が増えるのが当たり前です。

ですが、急激に太りすぎるのもよくありません。ご自身の体格にあった体重増加量にそって、食事や運動を整えることが大切です。

「体重が増えすぎている気がする」などの心配ごとを減らすためにも、定期的に妊婦健診を受けましょう。

妊娠中の運動はどれくらいまでやったらいいん?

できるだけ動かないほうがいいんかな。

宮本聖愛 医師

担当医から制限されていなければ妊娠中も運動をして問題ありません。

むしろ、運動を行うことで便秘予防や体重コントロールなど、様々なメリットを得られます。

具体的には以下のように、激しすぎない運動を取り入れてみましょう。

  • ストレッチ
  • ウォーキング
  • マタニティヨガ

心配であれば担当医に相談してから行なってくださいね。

まとめ

◎妊婦健診は定期的に行うと安心

妊婦健診は妊婦さんと赤ちゃんの健康状態を確認するために欠かせません。受けずに出産するとリスクがありますので、必ず受けましょう。大阪市生野区で妊婦健診が受けられるクリニックをお探しの方は、女性医師が担当する小路東宮本診療所 産婦⼈科・美容⽪膚科にご相談ください。当院は各医療機関と連携をとっておりますので、妊婦健診から出産まで安心です。また、助産師が所属しているのも特徴です。どんな小さな相談事(日常生活の注意点・仕事や旅行に関する注意やパートナーさんからの相談など)も解決できるよう、また楽しく安心して健診を受けていただけるよう心がけていますので、まずは一度ご来院ください。

監修宮本 聖愛小路東宮本診療所 産婦人科・美容皮膚科 医師

大学病院や市中病院で産婦人科医として研鑽を積み、産婦人科専門医を取得。2024年7月に産婦人科・美容皮膚科を開設。産婦人科専門医・女性医学学会会員・アンチエイジング学会会員。

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