
最終更新日:2026年8月12日
妊娠・授乳中は、赤ちゃんへの影響を考え、
スキンケア製品の選び方に迷う方も
多い時期です。
本記事では、妊娠中・授乳中でも比較的使いやすい成分や、
レチノールなど注意したい成分、製品を選ぶときのポイントを
医師の視点から解説します。
妊娠中・授乳中は肌が敏感
妊娠や授乳の時期は、ホルモンバランスの大きな変化により、
肌がいつもより敏感になりやすい時期です。
乾燥しやすくなったり、赤みやかゆみが出たりと、
「これまで使っていた化粧品が合わなくなった」と
感じる方も少なくありません。
この時期のスキンケアでは、
肌の変化にやさしく寄り添いながら、
安心して使えるものを選ぶことが大切です。
ただし、「赤ちゃんへの影響は?」と
不安になることもありますよね。
お伝えしたいのは、
「すべてを神経質に避ける必要はない」ということ。
ポイントを押さえていけば、
無理なく健やかな肌を保てます。
妊娠中・授乳中に比較的使いやすい成分

次に紹介する成分は、化粧品として皮膚に使用する場合、
妊娠中・授乳中でも比較的使いやすいとされています。
※ただし、化粧品には複数の成分が配合されているため、
製品全体の成分表示を確認することが大切です。
また、ここで紹介するのは外用の場合です。
内服薬や美容施術については判断が異なるため、
医師にご相談ください。
ヒアルロン酸
高い保湿力を持つヒアルロン酸は、
肌に潤いを与え、乾燥を防ぎます。
もともと体内にも存在する成分で、
外用使用では吸収されにくく、
赤ちゃんへの影響も考えにくいため、
安心して使いやすい成分の一つです。
セラミド
肌のバリア機能を支える重要な成分です。
乾燥肌や敏感肌のケアに適しており、
妊娠中のゆらぎ肌をサポートしてくれるでしょう。
刺激が少ないのも特徴で、
継続的に使いやすい保湿成分です。
ビタミンC
肌のキメを整えたり、透明感を高めたりする目的で使われます。
外用での使用であれば問題ないとされており、
妊娠中のホルモンバランスの変化により現れるシミの予防にも役立ちます。
ただし、肌が敏感になっているときは刺激になることもあるため、
使用量や頻度には注意しましょう。
妊娠中・授乳中に注意すべき成分
一方で、妊娠中・授乳中は避けた方がよい、
あるいは慎重に使いたい成分もあります。
レチノール
レチノールは、
しわやニキビ、肌のハリなどを目的とした
化粧品に配合されるビタミンA誘導体の一つです。
妊娠中は、レチノールを含む市販の化粧品や、
トレチノイン・アダパレンなどの
レチノイド外用薬を避けるのが基本です。
皮膚から吸収される量は多くありませんが、
赤ちゃんへの影響を完全には否定できないため、
予防的に使用を控えることが推奨されています。
一方、授乳中は妊娠中とまったく同じ扱いではありません。
外用製品は吸収量が少ないものもありますが、
製品や濃度、使用部位によって判断が異なります。
乳頭や乳輪には使用せず、
赤ちゃんが塗布部分に触れないよう
注意したうえで、使用前に医師へご相談ください。
ハイドロキノン
ハイドロキノンは、シミや色素沈着の治療に使用される成分です。
妊娠中の使用に関する安全性データが十分ではないため、
妊娠中は使用を避けることが推奨されています。
授乳中の外用は禁忌とはされていませんが、
十分な研究データがありません。
長期間の使用は控え、赤ちゃんが塗布部分に触れたり、
成分を口にしたりしないよう注意が必要です。
オキシベンゾン
オキシベンゾンは、一部の日焼け止めに使用される紫外線吸収剤です。
体内への吸収や内分泌系への影響が研究されていますが、
妊娠中の使用による影響については、まだ明確に結論づけられていません。
心配な場合は、酸化亜鉛や酸化チタンを使用した
紫外線散乱剤タイプの日焼け止めを選ぶのも一つの方法です。
スキンケア製品の選び方ポイント

妊娠中や授乳中のスキンケア製品を選ぶ際は、
まず配合されている成分をしっかりと確認することが大切です。
できるだけシンプルな処方で、
肌への刺激が少ないものを選ぶと安心です。
香料やアルコールが赤ちゃんに直接悪影響を
与えるという意味ではありませんが、
肌への刺激が気になる場合は、
無香料・無着色・アルコールフリーの製品を
選択肢にしてもよいでしょう。
新しく使い始めるスキンケアアイテムについては、
いきなり顔に使用するのではなく、
腕の内側などでパッチテストを行い、
肌に合うかどうかを確認してから使いましょう。
このように、
配合成分・刺激の少なさ・使用前の確認・製品の信頼性
といった点を意識しながら、自分の肌と気持ちに寄り添った
スキンケアが大切です。
心配なことがあればいつでも
S レディースクリニックにご相談ください。
妊娠中・授乳中のスキンケアに関するよくある質問
ここでは、妊娠中・授乳中の
スキンケアに関するよくある質問にお答えします。
Q. 妊娠前に使っていた化粧品は全部ダメ?
A. 必ずしもすべてを変更する必要はありません。
まずは成分表示を確認し、レチノールなどの
レチノイドやハイドロキノンが含まれていないか確認しましょう。
判断に迷う場合は、
商品名や成分表示が分かるものを
持参して医師にご相談ください。
Q. 赤ちゃんに触れる前に手を洗ったほうがいい?
A. 通常の保湿剤を使用するたびに、必ず手を洗う必要はありません。
ただし、薬剤や注意が必要な成分を手で塗った場合や、
赤ちゃんの口に触れる可能性がある場合は手を洗いましょう。
胸元や乳房に使用する製品は、
赤ちゃんの口や肌に直接触れないよう注意してください。
Q. 妊娠に気づかずレチノールを使っていました。大丈夫ですか?
A. 妊娠中に外用レチノールを使用したからといって、
必ず赤ちゃんに影響が出るというわけではありません。
妊娠に気づいた時点で使用を中止し、
使用した製品や期間を主治医にお伝えください。
過度に心配して自己判断せず、医師に相談しましょう。
使用が不安なときは医師に相談しましょう

妊娠中・授乳中でも、
ヒアルロン酸やセラミド、ビタミンCなど、
比較的使用しやすい成分はあります。
一方、レチノールなどのレチノイドやハイドロキノンは、
妊娠中は避けるのが基本です。
授乳中は成分や使用部位によって判断が異なるため、
自己判断で再開せず、医師にご相談ください。
妊娠中や授乳中のスキンケアは、
「赤ちゃんへの影響が心配で何も使えない」と
感じる方も多いかもしれませんが、
正しい知識があれば安心して肌ケアができます。
大切なのは、自分の肌の状態に合わせてやさしくケアを続けること。
そして、不安なときは専門家に頼ることです。
S レディースクリニックでは、
産婦人科専門医で美容皮膚科経験豊富な
医師・宮本が、あなた自身に合わせて
妊娠中にも使用できる化粧品や施術をご紹介します。
また、当院の医師は全員女性です。
妊娠で変化が訪れた身体に寄り添い、
健やかな肌でかけがえのない毎日を過ごせるよう、
サポートいたします。
大阪市生野区・東大阪エリアの方はお気軽にご来院ください。
American Academy of Dermatology「Dermatologist-approved pregnancy skin care」
Drugs and Lactation Database(LactMed)
最終更新日:2026年8月12日