生理不順や生理痛の根本的な改善に。婦人科で処方される漢方薬とは?

多くの女性の悩みの種となっている、毎月の生理(月経)。
このコラムに目を通してくださっている皆さんも
「生理周期がバラバラで予定が立てられない」
「ひどい生理痛で日常生活に支障が出ている」
といったお悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

「生理の悩みはみんな同じ」と我慢を続けたり、
治療を諦めたりする方が多いのですが、
婦人科(産婦人科)での治療を一度試してみませんか?

低用量ピルなどの西洋医学的な治療だけでなく、
一人ひとりの体質に合わせた漢方薬での治療という選択肢があります。

今回は生理(月経)不順や月経困難症の具体的な
症状や違い、治療によって期待できる漢方薬の効果、
よく使われる代表的な漢方薬などについて、
産婦人科の医師が解説します。

☆Sレディースクリニック(大阪市)診療予約はこちら

生理(月経)不順と月経困難症ってどんな病気?それぞれの症状と原因

生理不順(月経不順)と月経困難症について
正しく知るために、まずはご自身の症状が
どちらに当てはまるのかをチェックしてみましょう。

生理不順(月経不順)とは?

その名の通り、生理(月経)が訪れるタイミングや期間が乱れる症状です。


日本産婦人科学会などが定義する
「正常」とされる生理周期は25日~38日
生理期間は3日~7日です。

  • それよりも周期が極端に短い(頻発月経)
  • あるいは長い(稀発月経)
  • 数ヶ月間生理が来ない(無月経)
  • 生理が2日以内で終わる/8日以上続く(過短・過長月経)

といった状態であれば、生理不順(月経不順)の状態です。

生理不順(月経不順)の原因は?

生理不順(月経不順)のおもな原因は、
ホルモンバランスの乱れ、過度なストレスや運動、
急激なダイエット、加齢
などさまざまです。

子宮や卵巣、甲状腺の病気が隠れている場合もあるので注意が必要です。

月経困難症とは?

生理の期間中に、日常生活に支障をきたすほどの
激しい腹痛や腰痛のほか、頭痛や吐き気、
イライラなどの肉体的・精神的な症状
が現れる状態です。

ひと言でいえば「ひどい生理痛」のことですが、
すでに触れた症状以外に全身の疲労感や
食欲不振などの症状が現れることもあります。

すでに痛み止め(鎮痛剤)が効かないレベルであれば、
我慢せずに月経困難症の治療に入りましょう。

月経困難症の原因は?

月経困難症のおもな原因としては、
子宮を収縮させる物質(プロスタグランジン)の
過剰分泌、体の冷え、ストレス
などが挙げられます。

子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因で
月経困難症の症状が現れることがありますので、
できるだけ早く婦人科で検査や治療を受けることをおすすめします。

症状や原因は異なるものの、同時に発生することも

生理不順(月経不順)と月経困難症は
生理に関連する病気ではありますが、
チェックしていただいた通り、現れる症状や原因が異なってきます。

しかしながら「生理周期が乱れているうえに、
生理が始まると激しい痛みに襲われる」
といった具合に、同時に発生することも多々あります。

相当に辛い状況と思いますが、
婦人科で治療に取り組むことで
大幅に改善される可能性が高いので、
できるだけ早く婦人科でご相談ください。

「生理のトラブル」の治療に漢方薬を使うと、どんな効果やメリットがある?

ピルを使えない方でも安心して使える漢方薬

生理不順(月経不順)や月経困難症といった
生理にかかわる病気・症状の治療といえば
「低用量ピル」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

低用量ピルはホルモン量をコントロールして
症状を抑えることを得意とする薬ですが、
患者さんによっては副作用
(吐き気、頭痛、不正出血など)が出てしまい、
服用が難しいケースもあります。

その一方で、漢方薬は「体全体のバランスを整え、
自然治癒力を高める」
というアプローチを行います。

東洋医学では、女性特有の体の不調は
「気(エネルギー)」「血(血液・栄養)」
「水(水分代謝)」の巡りが悪くなることで
起こると考えられています。

漢方薬は、気・血・水の巡りを
スムーズにすることで、
生理(月経)のお悩みを改善に導きます。

漢方薬での治療の「3つのメリット」

  1. 冷え症、むくみ、イライラなど複数の不調にも同時にアプローチできる
  2. ピルや鎮痛剤の副反応が気になる方、妊娠を希望している方などでも服用しやすい
  3. 一時的な痛みや症状の緩和ではなく、根本的な体質改善を目指すことができる

生理不順(月経不順)や月経困難症でよく使われる代表的な漢方薬の種類は?

生理不順(月経不順)や月経困難症といった
症状の改善を目指してよく処方される
代表的な漢方薬をご紹介します。

なお、漢方薬を処方する場合、患者さんの
「証(しょう=体質や体力の状態)」に合わせて
選びますので、たとえ同じような症状であっても、
処方される漢方薬は一人ひとり異なります。

SNSなどで「●●が効いた!」
といったコメントを目にしますが、
同じ漢方薬がすべての人に効くわけではないことを覚えておいてください。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

体力がなく、冷え症の症状があり、貧血気味で、
夕方に足がむくみやすい人に向いています。
「血」を補って体を温め、
余分な「水」を排出するという特長があります。

生理不順(月経不順)や、「冷えを伴う生理痛」によく用いられる漢方薬です。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

体力は中等度以上で、下半身は冷えるのに
顔がのぼせる(冷えのぼせ)の症状、
肩こりや便秘がある人に向いています。

骨盤内の「血」の巡りを良くする
(瘀血の改善)
代表的な漢方薬です。
子宮筋腫や子宮内膜症に伴う強い生理痛にも効果を発揮します。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

体力は中等度以下で、生理前にイライラする、
急に涙が出る、不安になるなど
メンタルの変動が激しい人に向いています。

「気」の巡りを良くして自律神経の乱れを
整えてくれる
漢方薬で、
生理不順(月経不順)やPMS(月経前症候群)
の精神的な不調に効果的です。

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

体力は中等度以上で、のぼせや便秘などの
傾向がある人に向いています。
「気」「血」の巡りを改善し、「痛み」や
「のぼせ」「イライラ」などの改善に効果的です。

先に紹介した「女性三大漢方」ほどは
知られてはいませんが、生理不順(月経不順)、
月経困難症といった病気・症状の患者さんによく処方される漢方薬です。

温経湯(うんけいとう)

こちらも桃核承気湯と同様に、
女性三大漢方ほどの知名度はありませんが、
生理不順(月経不順)や月経困難症の改善によく用いられます。

体力は中程度以下で、顔や手足がほてり、
皮膚や唇が乾燥しやすい方に向いています。
しもやけ、湿疹などにも効果的です。

毎月の生理のお悩みを、私たちと一緒に根本から改善していきましょう

生理周期の乱れや激しい生理痛などのお悩みは、
女性のQOL(生活の質)を大きく低下させる問題です。

漢方薬は体が本来持っている力を引き出し、
お悩みを改善し、日々を穏やかに過ごすための
味方になってくれます。

毎月の不快感や痛みは我慢せずに、
スタッフ全員が女性の当院
(大阪市生野区のSレディースクリニック)へ、
お気軽にご相談ください。

☆Sレディースクリニック(大阪市)診療予約はこちら